2023.08.12
2022年津軽海峡でのファイトを重ね、新しいモデルの構想が浮かびました。
対200㎏オーバー、シングルファイトを目指し
船のフォローに応じたパワーと調子
海峡 激流の中でのファイトに適したパワーバランス
旋回時のロッドストロークと曲がり支点
さらなる高負荷をかけれる調子と強度
長時間竿を立てながらも、体への負担減になる吸収できる素材構成
等
菊池船長とも何度もやり取りを繰り返し、今までとは全く違う構成にチャレンジした proto 第一弾。
今までのラインナップの特徴
●グリップエンドまで一本のブランクで構成される1pc構造
WhiteInsight 611 12
ファイト時、リールシートもしくはフロントグリップのホールド部分を支点に、リアグリップまでほんの少しながらもしなり、ロッド全体で負荷を逃がします。
何よりも、素晴らしい破断強度を誇ります。
その事により、高負荷をかけながらもアングラーの負担は少なくなります。もちろんショートレングスによる恩恵もあります。
直下でのリフト時や、残り十数メートルまで詰め大きく旋回し船下から出てくるタイミングで思いっきり寄せ上げる際、フロントグリップまで曲がり力が分散されることにより、リフトパワーに物足りなさを感じるような感覚があります。更にはレングスの関係もあり長いストロークが必要になります。
仕舞寸法が長いので、持ち運びが多少不便な時あります。(国内の飛行機での移動の際、問題になったことはありません。)
●グリップ脱着式 フロントグリップの先で脱着を行う2pc構造
WhiteInsight 7610
負荷をかけてもグリップ部分はほぼ曲がらず、フロントグリップの十数センチ上~バットガイドの間で曲がり込みは止まってしまいます。
バット部分の残りが大きいので、素晴らしいリフトパワーを発揮します。
マグロ旋回時も進行方向にリフトタイミングを合わせれば、アングラーの気持ちに応え、よりスムーズに頭を誘導することが可能です。
しかし、長時間ファイトになると、そのバットの残りによえるファイト支点が遠いことで、アングラーの体力が失われる事があったり、マグロとの接近戦での急な突っ込みを吸収できずにのされる事もあります。
また、61112の1pc構造と比較すると、その破断強打は若干落ちます。(しかし、今まで破損に至ったことはありません。)
今回の弊社マグロキャスティングモデル最強とも言えるこの Proto には、この2モデルの良い部分を形にしてみました。
リールシートは接着すると、若干上部に移動します。
この様に、リールシートの少し上でのジョイントになります。
61112 の1pc構造の曲がりと衝撃吸収、7610 のグリップジョイントの強靭なバットパワーをこの一本に。
初春の千葉県沖 RUSH から、実釣試験を行っております。
初夏、STEE L菊池船長による実釣では、
津軽海峡 大間岬沖 5ノット潮流の中、目測150kgオーバーとのファイトを行いました。
あと数メートルのところで、惜しくもリールの不具合によりラインブレイクとなりましたが、ロッドポテンシャルを十分に発揮する事ができ、「久々にしびれたー!最高だ!」とリアリタイムにご報告をいただきました。
私(前田)も大型ではありませんが、ファイトを体感しました。
大型ではなく絞り込むまで曲げる事は出来ませんでしたが、ロッドの調子は確認できました。
キャストフィーリングに関しては、シリーズ最もシャープに感じます。
キャストルアーは、80gから乗りが良いです。200g程の大型ルアーもキャストしましたが、粘りのあるブランクが押し出してくれるフィーリングでした。
Tackle(ヒット時)
Reel : STELLA 30000
Line : 12号
Leader : SUNLINE 大物ハリス70号
Lure : HAMMER HEAD Sharapoa Slim 210 Proto / fishtrippersvillage LiberTango EMOCIOM 220
Hook : BKK DIABLO 9/0 11/0
弊社では今までにないジョイント方式の為、グリップジョイント部分の段差や、ファイト時の勘合部分など、実釣を通し繰り返し確認を行いたいと思います。
マグロキャスティングモデルwhiteinsight シリーズ、最も強いモデルになります。
それに伴いグリップ、ガイド等の取り付け等にも更なる工夫を施します。
Protoは2本あります。
函館STEELでは引き続き菊池船長による実釣、他吐噶喇列島での泳がせによるサメでのファイト等、前田による実釣も繰り返し行いたいと思います。
ご期待ください。