Shore GT Spinning Model Vol.2 (Proto No.1 / 2/ 3 )

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2022.01.27

ショアからGTを獲る為の、スピニングモデル。

Spec
Length : 10ft 6inch(2pc)
Line : Pe8-10
Lure : 60-250g

要求されることは、
・スピニング専用設計(只今テスト中のベイトモデルとレングスは同じですが、調子が異なります。)
・荒々しいロックショア、瀬際や足元での攻防を凌ぎ、誘導するためのレングス設定
・PE8号メイン(マックス10)
・長時間投げ続けられる軽快さ、ロッドがルアーを送り込んでくれるような体への負担が少ないテーパー
・一本であらゆるルアーに対応できる、幅広いルアーキャストウェイト 60~250g
・キャストと操作、掛けた時の粘りとトルクのバランス。
・足場が悪い磯での使用、安定したファイトが出来るテーパーと大型魚の走りを制御できるパワーの両立。

2019年春よりテスト開発を開始。No.1そしてNo.1を少々パワーUPしたNo.2。
そして2021年、更に改良を行ったNo.3での実釣を行い、ついに完成を迎えることになりました。
それまでの実釣レポートや改良点をご紹介いたします。
只今、実釣動画を編集しておりますので、後日Youtubeにてご案内させていただきます。

前回(2020年6月)までのレポートは、こちらになります。
Shore GT Spinning Model Vol.1(Proto No.1 No.2) | TRUTH JAPAN
テスターより頂いたレポートを、長い間ためこんでおりました。
3年の月日と数多くの実釣を元にテスト開発を行い、満足のいく調子に辿り着きました。(TRUTH JAPANが考える)
満を期して2022年初夏にリリースを決定。
今回は、その実釣レポートと開発についてご案内させていただきます。

Vol.1の続きになります。

3タイプのProto Model、下記は簡単なパワー比較になります。
No.1 初期モデル
No.2 初期モデルを更に強くしたモデル
No.3(2021年から実釣)No.1とNo.2の中間的なパワー

●2020年6月中旬 No.2にて
ちょい色物ルアーで釣ってみました。
T氏は大好きなスプーンが、完全に飲み込まれ口の中で曲がってました(笑)









T氏
Rod : Shore GT Spinning Model No.2
Reel : STELLA 18000H
Line : VARIVAS SMP #8
Leader : Nylon220lb 80号 
Lure : 大型スプーン

スプーンのヒラヒラフォールにて。





S氏
Rod : Shore GT Spinning Model No.1
Reel : SALTIGA 6500
Line : VARIVAS SMP #8
Leader : Nylon220lb 80号 
Lure : レッドブル中野 羽もの

●2020年6月中旬 No.2にて
ロッドを交換しNO.2を久しぶりに触りましたのでまじめにキャストしてみました。 トラブルなどが重なり4回のヒットに持ち込むもキャッチは1本のみとなりましたが、大きかったので体重計で測ると40kgありました ヒットしてからのファーストランで大型の重さを感じでいましたので、 ロッドを思いっきり立てたり曲げたり、できる限りいろいろ無理してファイトしてみたのですが、 不思議といとも簡単に足元への寄せと浮かせが楽にできてしまいびっくりしてます。 セカンドランすらさせずかなりの短時間でキャッチできました。
私的にはNO1で30kgをあげるより楽に40kを止めて寄せれた感じが強いです。 キャスティングは軽めの130~160gぐらいだったら問題はなさそうでdすがそれ以上のヘビーウエイトだと少し投げるのに気を使いそうな気がします NO2で初めての40kgだったのでパワーにびっくりしました。


S氏
Rod : Shore GT Spinning Model No.2
Reel : SALTIGA 6500
Line : VARIVAS SMP #8
Leader : Nylon220lb 80号
Lure : UZU 梅雨ブギィ 190gProto 他


●2020年6月下旬 No.2にて
トビが追われているところにポッパーをキャスト! 着水一発でヒットしました。 最初のランがあまりにも強烈だったのでまったく止めきれずダメかなと思ったのですが運よく切られず止まったのでその後はいつもの回収 作業を淡々としました。 先日のファイトもあったので今回も思いっきり曲げながらでしたが、 やはりぐいぐい魚が寄ってくるので止まってからは楽勝でした。 そして足元まで寄せて浮かせてびっくり、ポッパーは背びれの下あたりにフッキングしてました。 どおりで最初のランが恐ろしくきつかったわけです。 サイズも大きかったので体重計で測ると41kgありました。




S氏
Rod : Shore GT Spinning Model No.2
Reel : SALTIGA 6500
Line : VARIVAS SMP #8
Leader : Nylon220lb 80号


こちらは、羽ものにて。
水面シャラシャラ巻きが有効なときもあります。



●2020年6月下旬 No.2にて
順調にトビが入ってきたものの少し活性が低くGTのボイルなどは出なかったのですが、ヒットパターンを見つけ出せて1時間で3本 チャンスをものに出来ました。 根がかり覚悟のボトムまで梅雨を沈ませ早巻き5回でステイ この繰り返しで足元でのヒット、すべて30kg前後サイズでしたので楽勝すぎました。

S氏
Rod : Shore GT Spinning Model No.2
Reel : STELLA 18000
Line : VARIVAS SMP #8
Leader : Nylon220lb 80号
Lure : 梅雨D13

水深が6m~8mほどしかありませんが底ギリギリを通したいので梅雨のD13を使いました。 トビの逃げる様子やGTが追いまわしているのが夜光虫が光るおかげで足元ではっきり見えるのでルアーを何度も通すのですがなかなか口は使わないんですよ、いつものパターンだったら梅雨を沈めてちょんと1回転、そのまま5秒また沈めてフォール中のバイトを誘うのですが、ここ3日ほどそれでは口を使わず、早巻きするとフッキングはしないもののガツっとアタリがあったので、早巻きした後レンジをキープするため10秒以上また沈めて5回早巻きする感じで同じ場所同じパターンで3連続ヒットできました。

●2020年6月下旬 No.2にて
風が変わって南の強風で真横からの風になり射程内に届かなかったり風に流されてフッキングできなかったりと苦戦しましたが小型を2本キャッチできました。 ファイトはもう何も言うことはありませんが、フックを合わせると200g超える梅雨プロトでしたのでさすがにキャスティングはしんどいですね。
30kgないぐらいかと思います。




S氏
Rod : Shore GT Spinning Model No.2
Reel : STELLA 18000
Line : VARIVAS SMP #8
Leader : Nylon220lb 80号

●2020年7月上旬 No.2にて
海も少し落ち着いて早い時間からトビも順調に港内に入り下げどまりまで活性も高かったです おかげさまで小ぶりではありますが2本キャッチでしました。 何故かポッパーには反応せず レッドブル中野のシャラシャラ巻きで2連発でした!




S氏
Rod : Shore GT Spinning Model No.2
Reel : STELLA 18000
Line : VARIVAS SMP #8
Leader : Nylon220lb 80号

2020年のレポートは以上になります。

これらの実釣を終え。
去年の実釣でNo.1が若干弱く感じるとの事で、パワーUpしたNo.2。
今回2人の協力者の元、雨、嵐、強すぎるほどの向かい風等、とても過酷な条件の中使い比べていただきました。

No.1
キャストフィーリング、No.1でも十分に200gを超えるルアーをキャスト出来る。ライン抜けも素晴らしく、トラブルは一回もなかった。
小型ルアーの乗りも良く、キャスト続けてもロッドがしっかり送ってくれる感覚で、非常に楽でありながら、飛距離が素晴らしい。
ファイト、持った感じライトに感じたが、ファイトを重ねるほどに、大型になる程、パワーとロッド自体のリフトパワーと粘りを感じた。欲を言えばもう少しパワーが欲しい。
グリップに関して、リールからエンドの距離は問題ない。ファイト時フロントグリップ先端を握って耐える又はリフトする際、形状等の改良が必要。

No.2
キャストフィーリング、200gを超えるルアーをキャスト出来る。ライン抜けも素晴らしく、トラブルは一回もなかった。
ベリー部分が少々強く感じ、大型ルアーのキャストではロッドを曲げるための力が必要。
長時間キャストでは少々疲れを感じた。
ファイト、魚の走り、誘導、リフトパワーは素晴らしいが、腕力と体重が必要だと感じた。
グリップに関しては同じく改良が必要。

以上の事から、改良を行いProto No.3へ移行。
更に一年実釣期間を設け納得のいく調子が出せるよう、テスト開発を行うことを決定。
ブランク調子は、No.1とNo.2の中間的なパワー設定。
ガイド設定は、従来のまま。
グリップ、フロントグリップ形状と長さを変更。

2021年より再び、テストを開始。

●2021年5月上旬 No.2にて
25キロちょいとサメでしたが、このクラスではテストNo.2では余裕でした。



八丈島でテストを行っていたNo.3。
想像以上に速いシーズンインに、S氏の元へ発送。

●2021年5月下旬 No.3にて
早速、25㎏と30㎏をキャッチ。

Tackle
S氏
Rod : Shore GT Spinning Model No.3
Reel : SALTIGA 6500
Line : VARIVAS SMP #8
Leader : 万鮪 80号
Lure : 梅雨ブギィD13 
Hook : Gamakatu GTレコーダー6/0

No.3での初めての釣果となります。
違いは、はっきりと感じているようですが、あと数本キャッチしてじっくりコメントをしたいとの事。

●2021年5月下旬 No.3にて
4時すぎまで投げ続けてみましたが、何発が出るものの食いが浅くフックアウトに泣かされました。どうにか25kgぐらいを1本。今年はこのサイズばかりが多いようです。


●2021年5月下旬 No.3にて
1本キャッチできました。雷もやばくなり1時から3時までやって帰りました。
●2021年5月下旬 No.3にて
やっと30キロは超えて来ました。

●2021年5月下旬 No.1にて


昨夜はT氏も1本、私が2本 35kg前後の魚体で少しサイズupできました。
この大きさぐらいですとさすがに手こずるんですが、テストNO3ですと魚があまり暴れないような気が少ししてます。
体への負担もNo.2に比べて楽ですね。
もう少し大型と数をこなしていろいろと試してみます。

●2021年6月上旬 No.1にて





T氏
No.1にて、38㎏。

●2021年6月中旬 No.3にて
30㎏、35㎏




●2021年6月中旬 No.3にて
36㎏
このサイズでもサクッと上がるのは不思議です 魚が嫌がらない感じでしょうか。

●2021年6月中旬 No.3にて
38㎏


目測35㎏
S氏
Rod : Shore GT Spinning Model No.3 
Reel : SALTIGA 6500
Line : VARIVAS SMP #8
Leader : Nylon220lb 80号
Lure : UZU 梅雨ブギィ 190gProto 他


目測35㎏
T氏
Rod : Shore GT Spinning Model No.1
Reel : STELLA 18000
Line : VARIVAS SMP #8
Leader : Nylon220lb 80号
Lure : UZU 梅雨ブギィ 190gProto 大型スプーンなど

S氏コメント
ここ5本連続で30キロオーバーを釣ってますが、ファイトがとても楽です。
ファーストランを抑えた後の寄せの感覚では20キロ台を釣るのと、さほど差がないように感じさせてくれます。
足元、真横の堤防張り付きを耐えて浮かせる作業もロッドがふわっと浮かせてくれるので筋力を失っている最後のファイトもみなさん楽なのではと思います。

2021年のレポートは以上になります。
フィールドが秘境の海とはいえ、GTとの遭遇、数多くのファイトは大変貴重なものです。
ロッドのパワー、ガイド設定、すべてにおいて、実釣ではないとわからない事が沢山あります。
堤防GT、爆風大雨の中でのキャスト、足場が良くロッドにより高負荷を掛けれる事、直下に張り付いたGTのリフトによる高角度でのファイトなど、ロックショア以上にロッド性能を求められる場面もあります。
Sさん Tさん過酷な自然環境の中、弊社のテストロッドを振り続けていただき誠にありがとうございます。
心より感謝しております。
お陰様で大変貴重なデーターがとれました。

新型コロナウイルス感染症が終息し、また皆様にお会いできる日を楽しみにしております。

協力
IslandHoppers
南風丸

(他、八丈島、男女群島、壱岐対馬などでの実釣も行っております。
レポートがあり次第ご案内いたします。)

このように2021年は、No.3の実釣をメインに行ってきました。
No.3の感想まとめ
・大型ルアーもキャストを続けられる
・30㎏オーバーでもファイトが楽、体への負担が少ない
・ロッドが魚の走りを受け止め、暴れない
・直下でのファイトで曲がる感はあるが、ロッドが自然にしっかり浮かせてくれる

No.2は3本の中で最も強靭なパワーモデルです。
使いこなせれる技量、体力、そして体重があれば、頼もしいロッドとなってくれます。しかし、ロックショアでの使用を考えた際、雨風の激しい自然環境の中での繰り返されるキャスト、ドン深でない限り堤防のように高負荷での直下でのファイトは中々ありませんが、足場が不安定な磯、場合によっては魚の動きに応じて縦横無尽に動き回らなければならない。
また、レポートにもありますように、ファイト中に魚を怒らせないような素直なテーパーもとても大切な要因です。ご愛用の方はご存知のようにオフショアモデルのOceanSprinter シリーズにも似たフィーリングをNo.3は持ち併せております。

このような点からも、No.3をリリースモデルとして決定しました。
パワーはNo.2よりも劣りますが、それでもNo.3は強いロッドになります。
テストを行ったS氏は、このロッドは、経験豊富な方に、せめて10㎏クラスのヒラマサ・カンパチとのファイトをご経験いただいた方にご使用いただきたいと言います。


3年に及ぶ実釣にて、No.1 そしてNo.2では数多くのGTをキャッチ。
その間、一度もグリップやガイドのガタつき等はなく、一回も修理を行うことなく使い通してきました。これもガイドラッピングやグリップ接着強度において素晴らしいデーターとなりました。

リリースは2022年4月を予定しております。

このロッドをご使用いただくアングラーの皆様へ
大きな魚を相手にするとき、時にはアングラーよりも大きな魚との遭遇もあります。魚は命がけで抵抗を繰り返し、その力は想像をはるかに超えます。
またそのような大型魚が潜む海は、人を拒むような険しい自然環境に覆われています。
そのようなフィールドに挑む際は、単独釣行は避け、ライフジャケットやウエアー等の装備はもちろんですが、体や精神面も万全な状態で、真剣に挑んでいただきたいと思います。
いかなる時も油断せず、くれぐれも安全第一でお願いいたします。



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